特別支援教育だより 子育て応援コラム No.4
2022年2月1日 05時00分保護者の皆様、日々の子育てお疲れ様です。
お子さんの行動の理由や、関わり方のちょっとしたコツを、いろんな方の成功事例や、特別支援教育の観点から紹介していく子育て応援コラム。
今回のテーマは、「言うことを聞かない子 パート2」です。
遊びの時間を終わりにしてお片付けするよと伝えても、なかなか遊びをやめない。
そろそろゲームを終わりにしてお出かけするよと伝えると、ひどく不機嫌になる。
出かけた先で帰るよと声をかけると、まだ遊びたいとひどく駄々をこねたり、怒り出したりする。
というタイプのお子さんがいます。
言われてもすぐに行動に移せないお子さんの中には、活動や気持ちの切り替えに苦手さを持つお子さんが少なくありません。
その背景として、見通しの持ちにくさからくる不安傾向や状況に柔軟に対応することを苦手としている傾向が考えられます。
このようなタイプのお子さんにとって、思ってもいない急な話は、見通しが持てず、不安がかき立てられ、気持ちをざわつかせるようです。
大切なことは、覚悟を決めるための時間があるかどうか。
活動自体が嫌というよりも、心がざわざわするから嫌なのです。
そこで、心のざわつきへの対応をするための時間、覚悟を決める時間が必要になるのです。
対応の基本となるのは、「前もって」決めておくことです。
今からすることの終わりの時間、終わった後始まることのスタート時間を、活動前に相談しておくと上手くいく確率が上がるように思います。
もし、相談できずに始めてしまった場合は、少なくとも変更の15分以上前から、変更を予告してみると上手くいくことが多いようです。
見通しがあると安心して行動できるお子さんですから、毎日の行動をルーティン化したり、今後の予定を早めに知らせたりすることで、安定して行動していける力も持っています。
もし、お子さんがいうことを聞かないで不機嫌になるタイプだったら、それは、見通しが立たなくて不安になっているだけかもしれません。
「前もって」の約束か、覚悟を決める時間の確保を心がけるとお互い少し楽になるかもしれませんね。