【随時掲載「教育のユニバーサルデザイン化」⑤】Which型課題

2021年4月27日 05時00分

 全ての児童を授業に参加させるために最も有効な問いは、二者択一です。「どっちでしょう?」答えは、どちらかなので、考えやすいですね。(焦点化しやすいです。)

 この「どっち?」という問いも、その内容によっては、深い学びにつながります。Which型課題の国語の授業に、初任者が臨みました。(4月25日の4年1組の実践です。)

・今日の授業の流れを示します。(見通しを知らせています。)

・「タイトルにふさわしいのは夏みかん?白いぼうし?」Which型課題を提示しました。(タイトルが白いぼうしなのだから、全員白いぼうしかと答えるかと思ったのですが、そうではなかったです。)

・白いぼうし・・・7割、夏みかん・・・3割でした。

・にこにこタイム・・・互いの意見を伝え合います。

・「この作品には、白が多いです。白いシャツ、白いチョウ、白いタンポポ、白いぼうし。作者は白いものを大切にしています。」

・「白いぼうしがなかったら、お話が始まりません。」

・「夏みかんが先にでてくるけど、夏みかんの話ではないと思います。」

・話合いを通じて、このお話のタイトルは、「白いぼうし」がふさわしいことにみんな賛成しました。

・まとめです。「作品のタイトルは、作品の中心を表しています。『くじらぐも』『ふきのとう』・・・は、このタイトルでなければならないよね。それと同じで『白いぼうし』なのです。」(なっとく!)

【コメント】

 国語の授業は、算数や理科の授業と比べると、学習内容があいまいになることがあります。よく分かる授業にするために、国語の授業では、「めあて」と「まとめ」を明確にすること、それを板書すること、そして、ノートに書き留めることが大切です。

 初任者がこのように整った授業をすることを、とてもうれしく思います。今後とも、「読み(音読)、言語(新出漢字等)、理解(あらすじ・100字要約)・解釈(本時のような、作者の意図を考える)・批評(これは良い作品か)」の要素がそろった質の高い授業ができるよう、校内研修を進めてまいります。