【随時掲載「教育のユニバーサルデザイン化」⑭】4年生の道徳授業

2021年6月4日 05時00分

 全員が参加し「よりよい生き方」を考えるユニバーサルデザイン化した道徳の授業。今日は、4年生「花束のプレゼント」の授業の様子をお伝えします。

 一人暮らしのお年寄りに自分たちが育てた鉢植えの花をプレゼントしようとするが、足が不自由で花の水やりができないという理由で受け取ってもらえない。まさるは悩む。⇒ この状況を共通理解します。

①ストーリ・登場人物の関係を的確につかむ・・・教材文を読み聞かせながら、イラストを提示します。本物の鉢植えの花を見せ、状況を説明します。教材文を前半で切ります。(覚える量を限定するため。)そして、どんな話なのか、共通理解を図ります。


②「自分の気持ちを表す」・・・「じぶんなら持って帰りますか?(持って帰る)か(置いて帰る)か」を4段階で問いました。(4段階で問うのは、強い肯定、弱い肯定、弱い否定、強い否定と、気持ちを明確に分類するためです。全国学習状況調査も4段階で問います。)3人で話し合って、自分の考えを整理します。全体像と友達の気持ちを知ることができました。(上の写真のとおりです。)

 そのあと、なぜそうするのか?自分と同じ場所の人の意見、違う場所の意見を自分の気持ちと比べながら真剣に聞きました。

「持って帰る」(多数)⇒「置いて帰ったら、足が不自由なのに水やりをしなければならなくなるから。」「枯らすと、もらった人も贈った人もいやな気持ちになるから。」「遠慮しているから。」(相手の気持ちをよく考えていますね。)

「置いて帰る」(少数)⇒「水やりができないのなら、水やりに行きます。喜んでもらいたい。」(なるほど、こう考えたか。この考えも相手の気持ちを考えていると言えるなあ。)

 授業の終盤、「これから、どんなことに気をつけますか?」の問いに対して、全員ワークシートに自分の考えを書くことができました。そこには、自分ができる親切な行動を、進んでやっていきたいと綴られていました。この子たちは、「気付き・考え・自分がします」という高学年児童に成長することでしょう。(^^)/