特別支援教育だより 子育て応援コラム No.02-2

2021年10月21日 07時00分

前回に引き続き、「褒める子育て」後編です。

 

褒めることや叱ること自体も大切ですが、それ以前に意外と大事なことがあります。

 

まず、褒めることと叱ることのルールや基準が明確かどうかです。

何をすれば褒められ、何をすれば叱られるか、子ども本人が理解していることが大切です。

基準がはっきりしていると、子どもは、次は褒められるように、叱られないようにと行動を変化させることができます。

「~だから、良かった。」「~いう点が良くないから直そう」とジャッジした基準を伝えていきましょう。

一番危険なのは、親の気分で褒めたり叱ったりすることです。

気分で関わりを変えると、状況は子どもの努力以上に、親の機嫌によって変わるため、子どもは行動を変化させることなく、顔色を伺って行動するようになり、成長にはつながりにくいようです。

 

 

 

 

 

 

次に、褒めることができるように、上手くいく方法を子どもに教えたかどうかです。

方法を教わった子は、上手くいくことが増え、褒めるタイミングも増えていきます。

教えてもくれず、失敗したら叱られるという状況は、子どもの無力感を大きくします。

どうすれば上手くいくかを考えることが、褒める子育てのコツかもしれません。

お子さんによっては、忘れっぽかったり、楽しみを優先してしまったり、集中が切れやすかったりすることで、大人が当たり前と思っていることでも少し工夫しないと難しい場合があるようです。

その時は、どうにかして褒めるために、上手くいくよう作戦を立てるのがお勧めです。

やることリストを貼って確認しているというお家もあれば、

慣れるまで親子で一緒にやっているというお家もありました。

叱る前にちょっと冷静になって声をかけ、指定した時間までにやればOKとしているお家もありました。

お子さんに合う方法を考えてみましょう。

 

もし、どうすればいいか分からない、いい方法が思いつかないという方は、学校にいつでもご相談ください。

お子さんが上手くいく方法を一緒に考えていきたいと思います。

 

心に余裕がなくなると、どうしても気持ちがざらついて、叱ってしまいやすくなるものです。

年末に向けて忙しい毎日ですが、時々はがんばっている自分にご褒美をあげて、心の余裕を取り戻してくださいね。

できるだけ褒める子育て、家庭と学校とで共にがんばっていきましょう。