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第1回授業UD自主研修会を終えて

2021年4月10日 15時18分

  4月3日(土)、第1回授業UD自主研修会を開催しました。21名の熱心な先生が集まり学び合いました。簡単に振り返ります。

①開会挨拶・・・いよいよ一年で一番重要な学級開きを行う4月8日が近づいてきました。しっかり準備して臨むことが大切です。若い皆さんは、学級開きの型を知り、実態に応じた準備をしてください。これが最優先ですよ。

②第1講は、「インクルーシブ教育の実現に向けて~教育のユニバーサルデザイン化を推進して~」でした。インク―シブ教育を実現するに当たって、最も児童に身に付けたいスキルは、援助要求スキルです。人々が助け合って世の中が成り立っています。援助要求スキルは、生きる力の根底とも言えます。ですから、先生の態度で重要なのは、例えば、今話した内容をすぐに児童が質問してきたとき、「今、言ったでしょう!よく聞いていなさい!」と叱るのではなくで、分からないことを質問してきたことを褒めなければなりません。そして、この子は、ワーキングメモリが少ないのだなと捉え、視覚化したり、話を簡潔にしたりしてやさしく伝え直しをするのです。先生の姿を児童は見ています。先生の姿は児童の姿になるのです。インクルーシブ教育は、ここからはじまっていくと考えています。

※配布資料のうち、著作権のあるものを除き、マスクを外した回答が見えるファイルをダウンロードできるようにしました。印刷の際、シートごとのページを「6」にすると、配付資料と同じような体裁になります。

インクルーシブ教育の実現に向けて☆.pdf

③第2講は、「4月にしかできない学級を安定させる仕組みづくり」でした。まずは、児童の全員の名前を覚える。(当たり前) 児童を出席番号順に座らせておいて、初対面の児童を名前で呼ぶ。(プロ教師!)次に、黄金の三日間で、学級の意義を語り、学級の仕組みをつくる。教育のUD化では、何をどうすればよいか見て分かる環境づくりを大切にしています。それから、楽しい授業、成功体験を味わえるできる授業へと進んでいきます。

4月にしかできない学級を安定させる仕組み作り☆.pdf

④第3講は、「苦手な子ができるようになる新出漢字指導と音読指導の実際」でした。若い先生もこの指導はすぐできますよね。まずは、学んだとおりにやってみて、学級の実態に合わせて改善してください。これは、楽しく「分かる・できる」授業づくりの基本です。

苦手な子ができるようになる新出漢字指導と音読の実際☆.pdf

⑤第4講は、「算数UDの理念と実際」でした。ポイントは、時間軸・焦点化・視覚化・共有化です。秋田ユニバーサルデザイン化研究会の櫻田武先生に、本市でご講演していただいた内容を実践化したものです。算数UDをざっくり言うと、前半は理解を揃えながら解き方を学び、後半は適応問題を教え合って理解し、授業の振り返り場面では、自力解決2/3以上の力が全ての子に身に付くというものです。基本パターンの授業は若い先生もすぐ実践できますよ。その後、質の向上に挑んでいきましょう。 

算数授業UDの理論と実際☆.pdf

⑥第5講は、「Chromebookを使って、学級開きをすると?(ミニ実習)」でした。活用例として、学級開きで、「あふれさせたい言葉」を共有化するには、➊Jamboardで言葉を集める。(どんな言葉が多いか概観する。)その後、❷Google Formで、選択肢を作り投票する。(瞬時に集計される。)を示しました。各校でも同様にできますので、準備ができれば追試してください。また、教科指導でも、応用して使ってください。

⑦閉会挨拶・・・この講座は、学級経営が少ししんどくなる前に計画的に開催します。次回も楽しく学び合い、自信を持って子どもに向き合っていきましょう。

第5回自主研修会を終えて

2020年12月28日 06時46分

 12月26日(土)冬休みの初日にも関わらず、15名の熱心な先生方が集まり、4年1組の教室で開催しました。簡単に振り返ります。

 ① 開会挨拶・・・冬休み中に、家庭のこともしながら3学期の準備をすることでしょう。それに役立ててもらうために、この研修会を冬休みの初日に設定しました。学級経営と教科指導の講座を始めます。

② 学級経営の第1講は、「荒れを乗り切る3学期の指導」でした。ポイントは、楽しい授業をすることと、子どもを褒めることでした。一筆箋をいつでも持っておいて、褒めたことをその日のうちに家庭に手紙を書く実践が荒れを乗り切る指導だと感じました。これは、できそうで、そう簡単ではありません。しかし、これですよね。

③ 学級経営の第2講は、「自己有用感は高まったか?」でした。自己有用感は、人から感謝された・認められた・褒められたときに育まれる「自分にはよいところがある」という感情です。これは、規範意識や学力と相関があり、不登校やいじめの防止にも有用だと言われいます。本校では、この感情を育むために、「援助要求スキル」を持つことと「やさしく正しい言葉」が学校中にあふれることを進めています。そうして、5月から10月にかけて「自分にはよいところがある?」というアンケートの肯定率が、3%向上しました。困ることがあっても、みんなに包み込まれる「インクルーシブ教育」を進めるために、環境整備(教育のユニバーサルデザイン化)に取り組んでいます。

④ 教科指導の第1講は、「発問と作業学習で3学期の難単元を乗り越える算数科の指導」でした。面積図を使って5年生の算数教材「速さの求め方」の指導方法を学びました。長方形の面積はたて✕横です。数直線上の分からないところに、箱(長方形)をかぶせると、分からない数と分かっている数の関係が、長方形上に見えてきます。特に割り算の立式に有用だと感じました。(なぜ、こう教えると分かりやすいか?深く考えましょう。)

⑤ 教科指導の第2講は、「国語UDの実際(学力向上への取組)」でした。国語UDの三つの基本のうち、読解力を高めためには、文の構成を見える化して要約する指導が最も有用です。本校の児童に「国語の授業は分かりますか?」とアンケートをすると、肯定率は90%と高い数値を示します。講座では、物語文・説明文の100字要約の授業の実際と模範解答を示しました。今後は、which型課題の国語授業を実践し、「楽しく分かる授業」実践報告をしたいと思います。

 

⑥ 閉会挨拶・・・3学期はリセットが効きます。今日の講座が少しでもお役に立てれば幸いです。がんばりましょう。

第4回自主研修会を終えて

2020年10月10日 16時39分

 10月10日(土)、21名の先生方が集まり、三密に注意して4年1組の教室で開催しました。簡単に振り返ります。

①開会挨拶・・・申し込みをした後、用事ができて休みたいなあ。もしくは、体調を崩してパスしたいなあと思いながらも意を決して参加されている方もいらっしゃることと思います。そんな方々に、役に立つ話を聞いたなあ。来てよかったなあと思っていただけるよう今日も頑張ります。

② 教科指導の第1講は、「冬場の運動量を確保し技術を高める体育科の指導」でした。なわとびカードに、1回できたら色を塗る欄を設けることや、男女対抗なわとびリレーは、子どもが意欲的に取り組める実践で、本校でも取り入れたいと思いました。

③ 教科指導の第2講は、「算数UDの実際 学力向上の取組」でした。学力向上を実現した算数授業のUD化の実際や

家庭学習・自主学習の在り方を伝えました。また、数学的な見方・考え方を育てる「しかけの実際」を伝えました。

できることをどんどん実践してほしいと思います。

④ 学級経営の第1講は、「年間最大の難所、魔の10月を乗り越えるポイント」でした。大切なことは、成功体験。そして、教師や友達に認められることです。跳び箱の事例を示しましたが、音読や漢字スキルでもできることです。特にこの時期に大切というだけでなく、この時期も意識して丁寧に行うといいですね。もう一つは、クラスの目標を達成してパーティーを開くことです。児童の自主性を最大限生かしたイベントが、〇年生のときの思い出となるでしょう。大いにやってほしいと思います。

⑤ 学級経営の第2講は、「教職員のメンタルヘルス」でした。認定心理士と睡眠健康指導士の資格に基づいて、「しなやかに生きるには?」「よく眠るコツは?」を私の体験に基づいて話をしました。異色の内容でしたが、みなさん熱心に聞いてくださいました。

⑥ 閉会挨拶・・・今日も楽しかったですね。次回は、今年度最終回です。また、お会いしましょう。

 

第3回自主研修会を終えて

2020年7月29日 17時30分

 7月25日(土)、四連休の真っ只中にも関わらず15名の先生方が集まり、三密に注意して4年1組の教室で開催しました。簡単に振り返ります。
①開催挨拶・・・1学期が終わろうとしていますが、みなさんの学校は落ち着いていますか?本校は、どの学級の児童もみんな学びに向かっており、大変よい状態です。これは、このような研修の成果もあると思うのですが、一番大きな要因はコロナ対策だと思います。マスクをする、離れて座る、大声を出さない、黙って食べるなど、これだけのことを守れば、落ち着いて授業が進みます。落ち着いた状態だからこそ指示が通り、学習が進んで行きます。本日もよりよい学級経営と教科指導について互いに学びましょう。

 

 
 

②学級経営1・・・「信藤先生が担任になって、子どもが答案を見せるんですよ。」という言葉が印象的でした。学習における自己肯定感を感じる目安は、自力解決2/3以上と研修で学びました。その子は、平均して約80点とれるようになって、勉強に自信がついてきたようです。私たちは、どの子もテストで約80点以上とれるように、授業力を向上させたいですね。3枚目の写真のように、教科書やドリルの問題に、自力でできたかどうかの印をし、分類するのはよい方法ですね。

③学級経営2・・・荒れている児童、荒れているクラスが立ち直る事例を伝えました。どの事例からも、「勉強を分かりやすく教えてくれる」がでてきました。これは教師の生命線と言えますね。「承認の欲求を満たすこと」「期待すること」「道徳的アプローチ」「教師の助け合い」なども大切ですね。

④教科経営1・・・算数「100玉、20玉そろばんの教え方」・・・さくらんぼ算を、具体的な操作で見せてできるようにしておくと、後の勉強でつまずかないと思います。本校では、1年生全員が20玉そろばんを使えるように整備したいと思います。「割合の教え方」・・・分からないところに箱をかぶせ、長方形の面積を求める式に関係を置き換えて値を求める方法は、覚えると便利ですね。(写真4枚目)なぜ、そうなるのかが分かると、割合の概念を完全に理解できていると言えますね。
⑤教科経営2・・・道徳UDの理念と実際・・・道徳の授業の進め方には諸説あります。道徳UDは、道徳の授業における困難さを解消し、全ての児童が参加し分かる授業スタイルです。「気持ちの見える化」「道徳スケール」などの手立てを用います。現教科書の好事例を五つお伝えしました。

次回は、10月3日の予定です。いよいよ学級経営の正念場です。またお会いしましょう。

第2回自主研修会を終えて

2020年6月8日 10時18分

  6月6日(土)、休日にも関わらず19名の先生方が集まり、三密に注意して予定通り開催しました。簡単に振り返ります。

①開催挨拶・・・「教科書で繋げる系統 小学校算数(啓林館)」を配布して・・・ 算数の授業の準備は、明日のところだけするのではダメです。単元丸ごと、副教材の問題、テストもすべて見て、児童のつまずきそうなところを予測して対策を立てることが大切です。その際、配った資料を活用してこの前はどう学んでいるか系統を知ることが重要です。つまずいている児童には、系統を分かるところまでをさかのぼって行って、そこから説明していくと分かるようになることが多いです。 

 

②学級経営1・・・給食のお替りは教師が(楽しく)仕切る。やんちゃな子に自分勝手にさせてはダメ。・・・経験に基づいた正に学級経営の壺だと感じました。実際、荒れている学級は、給食の時間が大変です。

③学級経営2・・・クラス全員が逆上がりができるようになるまでのビデオ記録が、東京ビデオフェスティバル2004で何と大賞に。みんなでクラスの目標を達成するために励まし合って努力する姿が評価させました。体育の授業ですが、5年1組の学級経営の一番の思い出になりました。

④教科経営1・・・算数「1億までの数」・・・算数の苦手な児童は、問題文を正確に読むのも苦手。追い読みが必要です。大切なことがらも同様。小数点を打つときは、そこを強調して見せ、音もつけて印象深く教えるとよいでしょう。

⑤教科経営2・・・国語「論理の見える化」・・・国語UDの要です。もっと早く知っておけばよかった。・・・説明文も物語文も論理を見える化できます。それを活用して、前任校で学校ぐるみで100字要約に取り組みました。1年間で、「国語の授業が分かる」と答える児童が増え、国語の学力が向上しました。是非とも、この指導技術を自分のものにしてください。